カンフーハッスルの主人公が大好き
カンフーハッスルという映画を知っているだろうか。
たまに日曜洋画劇場で放送しているので、見たことがある人はいるだろう。
映画スター、「周星馳」が主演・監督を務めるコメディアクション映画だ。
「映画は何が好きなの?」
と聞かれたら間違いなく最初に頭に浮かぶ映画だ。
大好き。
何でそこまで大好きなのか。
大きい理由の一つとしては、主人公が魅力的だから、だと思う。
主人公は悪に憧れるチンピラ。
弱きを挫き、強きに媚びへつらうという、物語によくいる手合いの小物だ。
初めはこの主人公に嫌悪感こそ抱くことはあっても、好ましいと思える要素はどこにもない。
しかし、この主人公、悪いことをする才能が全くない。いや、運がない。
脅しをかけた相手が武道の達人だったり、武道の達人だらけのアパートに偶然入り混んでしまったり。
どこか間抜けでコミカルさを感じさせるから、憎めないのだ。
そして何より、この主人公は本当は"いいやつ"だということ。
子供の頃は集団にいじめられている女の子を、一人で助けに向かうほど正義感の強い性格だったのだ。
そこで集団にボコボコにされてから、悪の道を邁進することになるのだが......
物語が進むにつれ、主人公は本来持っている優しい性質を取り戻していく。
その成長していく過程は見ていてワクワクするし、何となく自分と重ね合わせてしまう。
人なら誰しも自分のしたいように行動したいが、何かしらの壁に阻まれて、自分を見失っていく。
周星馳演じる主人公を見ていると、自分もこの人みたいに成長できたらなぁ、とつい考えてしまう。
とにかく、カンフーハッスル最大の魅力は主人公にある。と僕は思っている。
コミカルとシリアスがいい感じに混じり合ったコメディアクション「カンフーハッスル」。
笑いと感動を届ける熱く素晴らしい作品。
ぜひ見て欲しい。